中古マンション購入時の注意点
国土交通省によると、日本におけるマンションストック総数は約590万戸(2012年末時点)あり、2018年には築40年以上のマンションが73万戸にものぼると推計されています。
日本の不動産売買物件市場の多くを占める中古マンションですが、価値の高いマンションを選ぶためには、購入を決める前のチェックポイントやどんな点に注意すれば良いかをまとめました。
耐震性 - 1981年6月以前の建物か否か
日本では大地震の度に耐震基準が見直され、1981年6月の改正により、震度6~7の大地震でも倒壊しない新耐震基準が設けられました。これにより、1981年5月31日以前に着工されたマンションは「旧耐震」、それ以降は「新耐震」と呼ばれます。
旧耐震基準で建てられたマンションでも「耐震診断」を行い、新耐震基準をクリアしていれば問題ありませんが、必要な耐震性能を満たさないと診断された場合は、耐震補強工事が必要になります。旧耐震のマンションを選ぶ際は、耐震診断をしているか、耐震補強がされているかどうか確認することをお勧めします。
マンションの管理費・修繕積立金
マンションの維持管理のために、所有者は毎月「管理費」「修繕積立金」を管理組合に支払います。 管理費は、共用部分の電気代や清掃費用およびエレベーターなどの共用設備の点検費用など、日常的な維持・管理にあてられます。修繕積立金は、将来の大規模修繕に備えて積み立てられます。
築年数の古いマンションは居住者が高齢化していたり、空室戸数、賃貸戸数が増えることにより、管理費、修繕積立金の滞納が発生していることがあります。滞納があると管理や修繕に支障が出てしまいますので、滞納が無くきちんと管理されているかも確認すべきポイントです。
マンションの長期修繕計画
また、長期修繕計画も重要です。長期修繕計画は、20~30年の期間を対象に、防水、外壁塗装、給排水管の更新など大規模な修繕を計画したものです。長期修繕計画が作成されているか、これまで適切に修繕がされてきているか、定期的に計画が見直しされているか、現地のメンテナンス状況のチェックと合わせて、確認することをお勧めします。
資産価値の下がらないマンション例
こちらは1970年に建てられた分譲マンションです。10階建て以上で現存するマンションの中では最も古い方で、まさにヴィンテージマンションと言える建物です。
例)マンション雅叙苑 1号館 ~ 5号館(目黒区下目黒、品川区上大崎所在)
JR目黒駅から徒歩8分程、不動前駅も徒歩圏内です。
管理体制がしっかりしており、敷地のエントランスには24時間警備員が待機しております。
目黒川沿いの閑静な環境に立地。
建物自体はそれなりに古さを感じますが、立地と管理体制が良いことから、今でも人気が高く、分譲や賃貸で売り物件や空室が出てもすぐ成約してしまいます。近年大規模修繕が行われ、建物が白く塗りなおされて清潔感のある外観に一新されました。2017年にはエレベーターホールなどの共用部のリニューアルや各住戸の玄関ドアの交換作業が行われました。