日本の住宅の天井高はどれぐらい?
欧米諸国に比べて、日本の住宅の天井高は低いと言われています。そこで今回は、日本と欧米の天井高の比較、天井高が高い事のメリットとデメリットについてご説明致します。
天井高とは
居室の床面から天井までの高さの事をいいます。居室とは「居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室のこと」ですので、玄関やトイレ、浴室、廊下等は居室には含まれません。また、一室で天井の高さが異なる部分がある場合、その平均の高さとなります。
日本の住宅の天井高
建築基準法
居室部分は2m10㎝以上と定められています。
一戸建ての平均
・1階部分:2m40㎝
・2階部分:2m20㎝
マンションの平均
・築年数が40年以上たっている場合:2m20㎝~2m30㎝
・現在の主流:2m40㎝~2m50㎝
・高級マンションの場合:3m以上
欧米の住宅の天井高
一戸建ての平均
・1階部分:2m70㎝
・2階部分:2m40㎝
マンションの平均
・2m40㎝~2m70㎝
・高級マンションの場合:3m以上
天井高が高い物件のメリット
解放感を感じられる
天井が高いと、視界に天井が入らなくなります。その為、圧迫感を感じなくなり、部屋が実際よりも広く感じられます。
日光を取り入れやすい
窓を高い位置に取り付ける事が出来る為、太陽の光が効率的に取り入れられ、部屋の隅々まで光を届けやすくなります。
通気性が良くなる
大きな窓を取り付ける事が出来る為、風通しの良い居室を作る事ができます。
高級感が出せる
長さのあるペンダントライトやシャンデリアを取り付けたり、背の高い家具を設置する事が可能となり、贅沢な空間を演出する事ができます。
居室のデザインの幅が広がる
小上がりを作ったりするなど、段差を使ったユニークな居室が作れます。
天井高が高い物件のデメリット
光熱費がかかる
空間が広がる為、冷暖房の効率が悪くなってしまいます。
*空気の循環を良くするシーリングファンには、一定の効果があるようです。
音が響きやすくなる
吹き抜け等、非常に天井が高い場合は、空間が大きくなるため音が伝わりやすくなり、テレビの音や会話などの生活音が響きやすくなります。
*カーテンやカーペット、ラグには防音効果があるそうです。
建築費等のコストがかかる
標準サイズの建築資材の他に追加資材を使用しなければならない場合がある等、施工面積が増える分コストが余計にかかってしまいます。
掃除やメンテナンスが大変
高さが3mぐらいまででしたら、脚立等を使って自分で作業する事ができますが、吹き抜けなど5m以上になると、掃除や電球の取り換え等を専門の業者さんに依頼する必要があります。
マンションをリフォームして天井高を変える事は出来るのか?
不可能な天井タイプと可能な天井タイプがあります。
不可能な天井(直天井)
コンクリートの躯体に直接クロスを張って天井にしているタイプ:空間に余裕がないので、これ以上高さを上げる事はできません。
可能な天井(二重天井)
コンクリートの躯体の下に天井ボードを吊り下げているタイプ:躯体と天井ボードの間の空間を利用して、上げる事ができる場合があります。
まとめ
畳に座って生活する事が多かった時代の日本の住宅は、座った時の目線の位置となる2m20㎝で作られる事が多かったですが、日本人のライフスタイルが変化し、椅子やソファーでの生活が主流になった現代では天井高が高く設計されるようになってきました。特に築浅のマンションや、高級マンションの場合は、欧米の物件とほとんど変わらない高さになっているようです。
天井の高さは、お部屋の印象や快適さを左右する重要なポイントの一つですが、図面を見るだけではわかりづらい部分だと思います。是非色々な住宅を体感して頂き、ご自分のライフスタイルにあった天井高の住宅を見つけてください。

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