東京の再開発計画
東京都心の主要再開発プロジェクト
東京は現在、国際的な都市間競争の時代に直面しています。ロンドン、パリ、ニューヨークなどの世界の大都市の中心部が、再開発によって大きく変わろうとしております。こうした中で、東京都心の各エリアでもさまざまな再開発プロジェクトが進行中ですが、2013年より政府主導により開始された国際戦略特区制度や、2011年より開始されたアジアヘッドクォター特区制度にリンクした、世界に発信し得る戦略的なまちづくりが進められております。 それに加えて2020年に開催の東京オリンピックという新たな契機が加わり、東京都心部は2025年頃までに大きな変貌を遂げる予定です。
オリンピック後もプロジェクトが目白押しの東京都心部の主要再開発プロジェクトとその展望をまとめます。
虎ノ門・麻布台地区再開発計画
港区虎ノ門5丁目、麻布台1丁目および六本木3丁目におよぶエリア。約8.1ヘクタールの対象区域内に、総延べ床面積約82万平方メートル、高さ約330メートルの超高層ビルを中心として計7棟のビルの建設が計画されております。着工は平成30年度(2018年度)で、竣工は平成34年度(2022年度)の予定。
虎ノ門・麻布台地区再開発計画
六本木地区における再開発・再開発計画
都内有数のビジネス・商業・文化の拠点であり、外国人の集まる六本木地区は、六本木ヒルズ、泉ガーデン、東京ミッドタウン、アークヒルズ仙石山森タワーなどのランドマークを含むここ10年の再開発で大きく姿を変えました。アジアヘッドクォター特区内に位置しており、アジア地域における業務統括拠点、研究開発拠点の誘致に向けて、官民一体となった都市整備が進んでいます。現在、六本木三丁目東地区第一種市街地再開発事業(港区六本木3丁目)が進行中で、また、六本木五丁目西地区市街地再開発事業(港区六本木5丁目)が年内にも都市計画の決定がされる予定です。
六本木地区における、再開発・再開発計画
虎ノ門地区における再開発・「国際新都心」計画
虎ノ門地区再開発のスタートとして虎ノ門ヒルズが開業され、虎ノ門―新橋間で先行開通した環状2号線が2016年度に湾岸部まで延長すると、羽田空港までわずか20分となり、ビジネスにも五輪にも外国人の誘致に有利となります。さらに2020年の五輪に向けて虎ノ門を核にして都心の再開発を加速する「国際新都心」計画も一気に動き出しました。現在、ホテルオークラ本館の建替え、虎の門病院整備を含む虎ノ門2丁目地区における超高層ビル2棟の建設、虎ノ門パストラル跡地でのツインタワー建設等の大規模な再開発が進行中で、向こう10年で地域のランドマーク的存在の施設が次々に生まれ変わる予定です。
虎ノ門地区における再開発・「国際新都心」計画
さらに東京メトロ日比谷線の新駅が霞ヶ関駅と神谷町駅の間で虎ノ門ヒルズに近接して計画され、都心の各エリアへの交通結束機能の強化が見込まれます。
日比谷線新駅、虎ノ門ヒルズ西側に
品川-田町間の新駅開業、周辺の再開発計画
JR東日本は2014年6月、東京五輪が開催される2020年、山手線の品川―田町駅間に山手線と京浜東北線がそれぞれ停車する新駅が開業する計画を明らかにしました。同新駅は成田空港や羽田空港へ直結する都営浅草線・京急線の泉岳寺駅との連絡や、2027年の開業を目指すリニア中央新幹線のターミナル駅になる品川駅に所要約2分の最も近いJR駅として、また国際化が加速する羽田空港にも近く、これらへの交通結束機能の要となることを目指します。 新駅の設置とともに、新駅予定地となるJR車両基地の西半分に当たる約13ha(ヘクタール)の広大な敷地を再開発して、国際的な交流拠点を形成する予定です。新駅の駅前には駅と周辺の街や地域とをつなぐ歩行者用のデッキを地上2階の高さに設け、駅全体を覆うように大屋根を架ける計画がある模様です。品川駅の西側にある高輪口周辺も、新駅の設置に伴う周辺の再開発によって大きく変わり、また周辺幹線道路の整備計画も加速する見込みです。
今回の再開発エリアは、2011年12月に国の「国際戦略総合特区(アジアヘッドクォーター特区)」に指定されており、外資系企業の誘致を図るまちづくりの計画が進行中です。
品川-田町間の新駅開業、周辺の再開発計画
本格化する渋谷駅周辺の大規模再開発
渋谷駅周辺では現在大規模な再開発工事が広範囲にわたって進行しています。駅周辺の再開発は大きく分けて4つの街区、「渋谷駅街区」、「渋谷駅南街区」、「道玄坂街区」、「桜丘口地区」 に分かれます。それぞれの街区が高層ビルの建設を含めた大規模な開発であり、東京オリンピックが開催される2020年頃には駅を囲むように高層ビルが建ち並ぶ街に生まれ変わる予定です。 各高層ビル間はデッキや地下通路で移動しやすくなり、地上の遊歩道や広場も緑化整備され、待ち合わせで有名なハチ公広場は現在の1.5倍の広さに広がる予定。この再開発事業の目的の一つにクリエイティブ産業のビジネス拠点としての環境つくりがあり、さらに街の国際競争力強化を図るため、日本進出を希望する外国企業のための業務環境と国内外の観光客、起業家等の誘引のための支援環境も整備、さらに居住区では外国人ビジネスマンの生活を支援する施設や国際医療施設などにも重点を置くなど、国際都市をアピールするしくみが随所に用意されています。
インフラ整備、防災対策、緑化整備により街全体が整い、渋谷はさらに活性化され、若者や観光客だけではなくビジネスマンを含む多くの人々を引き付け、世界的な文化発信基地として飛躍していくことでしょう。
本格化する渋谷駅周辺の大規模再開発
東京駅八重洲地区の大規模再開発計画
東京・八重洲地区においても大規模再開発が動き始めました。八重洲地区は東京駅を挟んで反対側の丸の内地区と比べて再開発が遅れており、雑居ビルが数多く残っているほか、複数のバス乗り場が分散しています。このエリアにオフィスや会議施設、宿泊施設を擁する超高層ビルと商業施設、大規模広場とバスターミナルが融合する街づくりが計画されています。
主な開発計画は大きく分けて、三井不動産が主体の「八重洲二丁目北地区」、東京建物が主体の「八重洲一丁目東地区」、さらに三菱地所が主体の「常盤橋街区再開発プロジェクト」の3計画あります。これらの計画は政府の国家戦略特別区域計画の特定事業として規制緩和を受けながら、国際競争力強化のための都市機能の整備を目指します。これらの再開発が進み、超高層ビルが立ち並び、巨大バスターミナルや国際会議場が整備されると、首都の玄関口東京駅の八重洲エリアはその姿も役割も五輪後には大きく変貌することでしょう。
東京駅八重洲地区の大規模再開発計画
豊洲エリアの大規模再開発計画
豊洲エリアの再開発は平成13年頃から先行し、最終段階をむかえている豊洲駅周辺の豊洲2・3丁目地区まちづくりプロジェクトと、築地市場の移転にともなって豊洲新市場の建設工事で注目が集まる豊洲埠頭(6丁目地区)エリアの大規模再開発計画に大きく分けられます。
豊洲2・3丁目地区では最後の大規模未開発用地である、豊洲駅前の2-1街区(約4.3ha)で計画されたオフィスや商業施設が入る大規模複合施設開発事業が計画されており、まもなく着工予定です。 6丁目地区では各種開発の進行や計画が目白押しです。現在工事中の豊洲新市場に併設される商業施設の計画や、同地区東側の新豊洲駅近くでは、大規模マンション開発「東京ワンダフルプロジェクト」の工事が現在進行中です。また同6丁目地区の約20ヘクタールを保有する東京ガスは、22世紀に引き継ぐ新しいまちづくり構想である、スマートシティー「TOYOSU22」を立ち上げ、同地区の西側を中心として住宅・業務・商業などによる複合市街地の形成を計画中です。 この豊洲埠頭エリアに関しては、2011年6月に江東区がすでに「豊洲グリーン・エコアイランド構想」を打ち出しており、概ね15年後をイメージして、緑豊かな環境と防災に配慮したまちづくりを進める方針とするなど、東京五輪後の豊洲は環境先端拠点の形成を目指してさらに進化し、防災機能も充実した街となってゆく予定です。
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