2025年東京都内路線価8.1%上昇で全国平均の3倍の上昇率

Post date: 2025年7月7日

国税庁が7月1日に発表した2025年分の路線価(1月1日時点)は、全国平均で前年比2.7%と4年連続で上昇、比較可能な2010年以降で過去最大の上昇率となった。 訪日外国人客が各地で活況だったほか、都心の物件価格高騰や、大都市圏近郊も含めた再開発の活発化で上昇地点が全国に及んだ。

東京都内の路線価は、平均で前年比8.1%の上昇となり、4年連続のプラスで、上昇率も前年の+5.3%から2.8%と大幅な拡大となった。訪日外国人に人気が高い台東区の浅草や、タワーマンションの建設など再開発が進む地域、交通利便性の高い地域の上昇が目立った。

全国の都道府県所在地の最高路線価で見ると、上昇率がトップだったのは前年比+32.4%の長野県白馬村。2位以下には、北海道富良野市(同+30.2%)、東京都浅草(同+29.0%)、岐阜県高山市(同+28.3%)など国内有数のリゾート地や観光地が並んだ。

東京では都内の税務署管内ごとの最高路線価の上昇率では、浅草の雷門通りが前年比29%で最も高く、上昇率が12.3%も拡大した。コロナ禍前に30%を超す伸びを見せていたが、それに迫る水準となった。訪日外国人客の回復で周辺は平日もにぎわいをみせており、路線価の押上要因になった。上昇率2位は前年に続いて足立区の北千住駅西口駅前広場通りで26%、3位は中野区の中野駅北口駅前広場前で24.7%、両地点とも前年より10%以上上昇率が拡大した。価格が上がりきった都心部に対し、利便性の高い周辺部の地域でマンションなどの需要が伸びており、杉並区の高円寺駅前や荻窪駅前でも高い上昇率を示している。

都内の全48地点で上昇し、前年は8地点だった「10%以上」の上昇地点が27地点に増加、下落した地点はなかった。 全国で最も高い路線価は東京・中央区銀座中央通りの「鳩居堂」前で1平方メートルあたり4808万円。前年比8.7%の上昇となり、40年連続日本一となった。大規模な再開発で昨年初めて2位となった渋谷の「QFRONT(キューフロント)」前(同3440円)は今年も2位となった。

東京の地価の「一人勝ち」の状態となっている。東京都の標準宅地の平均上昇率は全国最高の8.1%と、全国平均の2.7%に比べて3倍の伸びとなった。地方や海外から人口が流入し、マンションの需要拡大が続き、海外からの投資マネーも価格上昇に拍車をかけている。

マンションの値上がりが主な要因で、24年度の東京23区の新築マンション平均価格は前年度より11%高い1億1632万円だった。 開発用地が不足して発売戸数が減る一方、人口が増えて住宅需要が拡大している。 外国人による購入も東京のマンション相場を押し上げた。東京は国際的な知名度が高いうえ、新築物件が香港やニューヨークといった海外主要都市に比べて割安感があることが人気の理由だ。都心の物件の値上がりに日本人の購買力が追いつかず、富裕層の外国人の購入が目立ってきている。

2025の最高路線価

(1平方メートル当たり単位万円、カッコ内は対前年変動率%、順位は税務署別)
順位・税務署 路線名 路線価
1. 京橋 中央区銀座5丁目
銀座中央通り
4808 (8.7)
2. 渋谷 渋谷区宇田川町
渋谷駅側通り
3440 (6.7)
3. 新宿 新宿区新宿3丁目
新宿通り
3256(5.4)
4. 四谷 新宿区新宿3丁目 
新宿通り
2920 (4.6)
5. 麹町 千代田区有楽町2丁目 
晴海通り
2680 (5.0)
6. 麻布 港区北青山3丁目 
表参道
1984 (6.9)
7. 日本橋 中央区八重洲1丁目
外堀通り
1912 (2.6)
8. 芝 港区新橋2丁目
新橋西口駅前広場通り
1536 (3.8)
9. 豊島 豊島区東池袋1丁目
グリーン大通り
1388 (10.4)
10. 東京上野 台東区上野4丁目 
中央通り
1008 (9.6)

(参考資料:2025年7月2日 日本経済新聞、東京新聞デジタル)

*路線価とは

国税庁が発表する主要な道路に面した土地の1平方メートルあたりの標準価格(1月1日時点)。相続税や贈与税の算定基準となる。国土交通省が発表し、一般的な土地取引の指標となる公示地価より調査地点が多く、土地の相場を詳細に把握できる。 公示地価の水準の8割程度で売買実例も参考に算出する。

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