外国人は日本の不動産を購入できるか? 所有権、制限の有無等

Post date: 2024年3月1日

円安や外国人観光客、外国人居住者の増加等を背景に、外国人による日本の不動産購入は増加傾向にあります。

投資または自己使用の目的で、欧米・アジア・オセアニア等、世界各国の外国人が日本の不動産を所有するようになりました。 東京都心のマンションや商業ビル、北海道等のリゾート物件等、外国人が不動産オーナーになるケースが増えています。


外国人は日本の不動産を購入できるのか?

はい、購入可能です。

日本の不動産は、外国人であっても日本人と同様に所有権を取得する事が可能。土地についても所有権が認められております。

日本においては、諸外国に見られる外国人向けの規制、または永住権や日本国籍の有無、ビザの種類による規制もなく、土地・建物共に外国人の不動産所有が認められております。

所有権の期限は無く、自由に売買することができ、贈与、相続させることも可能です。 不動産の購入、所有、売却時にかかる税金等も日本人の場合と違いはありません。

また、日本では不動産を購入したという理由でビザや永住権が得られるようなことはありません。


2021年6月16日、国会にて土地規制法が成立しました。 
近年、北海道や離島などでの外国人による土地購入が問題となっておりましたが、日本政府は外国資本の不動産購入に規制を加える方向で動いております。 土地規制法が成立

外国人が日本で不動産購入する際のポイント

外国人が日本で不動産を購入する際に、予め知っておくべき点、日本人の場合と異なる点や注意すべき点をご案内します。

 

日本の不動産取引と不動産情報について

日本での不動産売買取引は、取引のトラブルを防止するために、通常不動産会社が仲介に入ります。個人間の直接取引はほとんど行われていません。売り物件の情報は、不動産仲介会社や不動産を販売している不動産会社によって、不動産会社間のネットワークシステム REINSReal Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)や、民間の不動産ポータルサイト等に登録されています。諸外国で見られる全ての物件情報や取引履歴が管理されているデータベースはありません。

※新築マンションの場合は、販売会社と買主様間の契約となり、不動産会社による仲介は必要ありません(完成済の新築マンションなど一部を除いて)。

インターネットで不動産情報を検索する

誰でもインターネットで物件情報を検索することが可能です。まずは、物件のエリア、予算、間取、築年数などご希望の条件で物件を探してみることをお勧めします。

日本の大手不動産ポータルサイト

・SUUMO: https://suumo.jp/
・HOMES: https://www.homes.co.jp/
・athome: https://www.athome.co.jp/


上記のような日本語による不動産情報サイトは数多くありますが、豊富な不動産情報を外国語で発信しているサイトは非常に限られています。

外国語対応のウェブサイト

プラザホームズでは、英語と中国語で東京都心の不動産情報を多数掲載しております。都心のエリアの特徴や、不動産購入を検討される方向けに様々な情報を掲載しておりますので、是非ご活用ください。

PLAZA HOMES: https://www.realestate-tokyo.com/buy/

また、日本全国の不動産をお探しであれば、realestate.co.jp がお勧めです。

 

外国人対応している不動産会社に依頼する

日本には約12万件の不動産会社があり、コンビニの数の2倍とも言われていますが、外国人の不動産購入をサポートしている不動産会社は少なく、東京都心や横浜、神戸、福岡等一部の都市部に限られているのが現状です。 

不動産の購入は、契約書の内容や手続きが専門的で難しく、かつ高額な取引になるため信頼できる不動産会社に仲介を依頼することが大切です。また、外国人の場合は、必要な書類の準備や海外送金の対応など日本人の場合と異なるため、外国人の不動産取引の経験豊富な不動産会社に依頼することをお勧めします。

プラザホームズでは、東京都心、郊外の不動産の購入を検討している外国人のお客様のサポートを行っております。

また、English-speaking Realtors and Real Estate Professionals in Japan では、東京以外の外国語対応可能な不動産会社をご紹介しておりますので参考にしてください。

 

日本の不動産購入の流れ

興味のある物件が見つかったら、不動産会社に依頼して物件見学をします。購入したい物件が決まったら、購入の申込をし、売主と売買条件について交渉し、契約になります。不動産購入の流れについては、Guide to Buying Property in Japan で詳しくご案内しております。

 

不動産購入に必要な費用について

不動産を購入する際には、物件価格の他に、登記費用、仲介手数料等、様々な費用や税金がかかります。各費用は、物件価格や不動産の固定資産税評価額をもとに算出されます。物件探しの際には、物件価格の6~8%が諸費用として必要になることを念頭に資金計画を立ててください。

不動産購入にかかる諸費用と税金  Property Buying Costs and Taxes in Japan では、売買契約から物件の引き渡し後まで、どのタイミングでどのような費用の支払いが必要になるかご案内しております。

 

外国人が日本の不動産購入の際に事前に準備すべきもの

日本に居住されているか、居住されていないかで必要な書類が異なります。

日本居住の方/在留資格がある方

■ 住民票
■ 在留カード/特別永住者証明書
■ 印鑑(ローンを利用しない場合で、お持ちでなければ不要です)
■ 印鑑証明書(ローンを利用する場合必要です)
■ 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)


日本に居住されていない方/在留資格がない方

■ 宣誓供述書(住所、サインの証明として)※
■ 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)

※宣誓供述書は、私署証書(作成者の署名もしくは押印のある私文書)について、公証人の前で、記載の内容が真実であることを宣誓し、証書に署名、押印し、公証人から認証を受けた証書です。

不動産売買取引では、日本非居住の方の現住所の証明と、印鑑登録をしていない方のサインを証明する書面として宣誓供述書を用います。宣誓供述書は、自国の公証人に認証してもらう必要がありますが、在日の当該大使館領事部で認証してもらえる場合もあります。日本で認証してもらえない場合もありますので、不動産購入のため来日する際は、事前に自国で宣誓供述書を取得することをお勧めします。

202441日以降、宣誓供述書は、当事者の自国(国籍国)に加え、居住国の公証人による認証も認められるようになりました。また、宣誓供述書に加えて、パスポートの写しが、本人のパスポート原本の写しであることを合わせて認証してもらう必要があります。

宣誓供述書の認証先やフォームの作成等、プラザホームズ提携の司法書士(日・英バイリンガル対応)からご提案させて頂く事も可能です。

外国人が住宅ローンを利用するには

外国人も日本の金融機関より融資を受けられます。しかし、多くの金融機関は住宅ローンの返済が滞るリスクから外国人の借入者の定住性を重視し、収入の他に、永住権の有無や日本での居住期間等を考慮に入れて審査をします。

外国人の不動産購入者に対するローン  Guide to Home Mortgage Loans in Japan では、外国人に融資している金融機関と諸条件について詳しくご案内しております。

 

海外から日本へ送金して不動産売買代金を支払う方法

通常日本での不動産売買取引は、不動産売買契約の締結と同時に手付金を支払い、決済時に売買代金の残代金を支払い不動産の引渡しを受け取引完了となります。この取引のタイミングに合わせて、売買代金を売主様の銀行口座へ銀行振込によって支払います。日本非居住の方は、ほとんどの方が日本で銀行口座をお持ちではないため、海外から資金を送金することになりますが、着金日の調整が難しい海外からの送金では、取引の安全性において支障が生じます。そのため、取引を仲介する不動産会社の口座に前もって送金して、不動産会社の口座より売買代金を支払うケースが多いです。多額の資金を不動産会社に振り込む必要があるので、外国人の不動産取引に精通した信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。

プラザホームズでは、売買契約の締結から決済までの送金リスクの保全と資金の流れを円滑にするため、不動産売買代金等の資金の送金先口座として、プラザホームズ株式会社名義の信託口座をご案内しております。
詳しくは、不動産購入資金の送金(海外から日本) Funds Remittance for a Real Estate Purchase (From Overseas to Japan) をご確認ください。

 

外為法による届出義務

海外に居住する外国人(以下、非居住者とする)が日本の不動産を取得した場合、外為法上の「資本取引」に該当し、不動産取得から20日以内に日本銀行を経由して財務大臣宛てに、所定の報告書式にて取得名義人の氏名や取得価格などを報告しなければなりません。

ただし、以下の場合、報告は不要です。

      1. 非居住者本人または当該非居住者の親族若しくは使用人その他の従業員の居住用目的で取得した場合
      2. 日本において非営利目的の業務を行う非居住者が、当該業務遂行のために取得した場合
      3. 非居住者が本人の事務所用として取得した場合
      4. 他の非居住者から不動産を取得した場合


報告書式 外為法第55条の3に係るもの 様式22
本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書
>> https://www.boj.or.jp/z/tame/t-redown2014/nregt22.pdf

提出先: 〒103-8660 日本郵便株式会社 日本橋郵便局私書箱30
            日本銀行国際局国際収支課外為法手続きグループ

参照: 日本銀行HP http://www.boj.or.jp/about/services/tame/t-redown2014.htm/#p05

 

不動産取得後の税金の支払い義務

不動産を所有していれば、毎年固定資産税、都市計画税を納税しなければなりません。また、所有の不動産を賃貸して不動産所得が発生する場合は所得税が課税されるので、確定申告を行う必要があります。

そこで、不動産の納税義務者が日本非居住者の場合は、税務署等からの書類の受け取り、固定資産税等税金の納付、日本国内の所得税の確定申告等の手続を本人に代わって行う納税管理人を選任し、税務署に納税管理人の届け出を提出する必要があります。

また、マンションを所有している場合は、毎月マンションの管理会社へ管理費、修繕積立金等の支払いが必要になります。


プラザホームズでは、海外居住のオーナー様のご所有物件の各種支払い代行、納税代行、物件のテナント募集から修理対応まで総合的にサービスを提供しております。詳しくは 英語対応の物件管理  Property Management Services in Tokyo, Japan をご確認ください。

参考リンク
固定資産税 ・ 都市計画税の概要、外国人の納税について
 Property Taxes in Japan - Explaining Fixed Asset Tax and City Planning Tax for Non-Japanese

不動産の賃料収入にかかる所得税
 Real Estate Rental Income Tax in Japan

 

その他おすすめ記事リンク

・海外居住者の不動産購入サポート
 >> Online Support for Real Estate Purchases by Foreigners not residing in Japan

・住居物件の賃貸方法
   >> Consulting Services for Renting Out Your Tokyo Property

・外国人が日本で会社設立・起業するには
 >> How to Start a Business in Japan

・投資会社 or 個人による購入
 >> Individual VS Corporate Investment Property Ownership in Japan

 

 

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